『死ね!』


妖気の塊が落下する。

「闇には闇を…

カリゴ・クリピウス《闇の盾》」


バチィ、バチバチ、


「くっ!

抑えきれねぇ…

お前ら…逃げろ!!」


バババババババッ、

妖気の塊の力が増す。


「あんたを置いて行けるわけないでしょ!?」

圭が言う。


「言うことくらい聞けよ…

せめてしゃがんでろ。」


圭たちが伏せる。


「くっ…何とか押し返して…」


バババババババッ、


『しぶといな。

なら…』


「幸大!

避けろ!」

翡翠が叫んだ瞬間。


ドシュッ、


「…え?


ガハッ!?」

幸大の腹に樹の枝が刺さる。


『ただの樹の枝とはいえ、妖気をこめて投げれば槍にも勝る。


そう言うことだ!』

ビュッ、ビュッ、

さらに樹の枝を二本投げる。


「速い!?」

翡翠がガードしようとするが…


ドスッ、ドシュッ、


「ガフッ!?」

幸大には合計三本の樹の枝が刺さる。

バババババババッ、

「ここで倒れてたまるか…」

『頭上の攻撃を防ぎ、三本も槍のごとき枝を刺したまま、意識を保ち力を使い続けるか。


とどめだ!』

ビュッ、

さらに樹の枝を投げた。