「なあ?」
「ん?」
「これドキドキするんだけど」
僕は弥生の胸を余った方の腕で指差しました。
「へ~、興奮する?」
そういうと、弥生は屈託のない笑顔でさらに強く胸を押し付けてきました。
これが・・デカいんです。
F。
「うわ!勘弁してくれよ~」
「ふ~ん、竜ちゃんかわいいね~、竜ちゃんなら、いつでも触っていいからね」
弥生は無邪気に笑っていました。
「あっ、ここ、このお店がいいよ」
弥生が指さした店は当然ユニクロではありませんでした。
そして僕は、全てを弥生に任せ、買い物が終わると、お礼に食事をと店を探しましたが
昼時なのでどの店も混んでいました。
「ねえ、竜ちゃん、あそこいこうか」
弥生が指さしたのは、・・・ラブホテルだったのです。
「・・・何言ってんの?そりゃ無理だろ。」
少し真顔になって弥生は言いました。
「じつはね、薫に頼まれてんのよ」
僕は少し唾を飲み込みました。
「何?」
「竜ちゃん、女経験少ないから一回相手してやれって・・」
「はあ?何それ?」
「今日の夜はね、薫が竜ちゃんに女を紹介するんだってさ。竜ちゃんだってウスウス期待していたでしょう?」
弥生は僕の顔を覗き込むように見ました。
僕は少し顔を後ろに引いて・・、間を置いて、弥生の目を見て頷いてみました。
この間を置くのがポイントです。ちょっと僕なりに可愛さを演じてみたんです。
「でね、薫がいうには、竜ちゃんに足りないのは積極性なんだって。」
僕は言い返せませんでした。
図星だったんです。
「竜ちゃんさっき、あたしの胸でドキドキしたでしょう?、それじゃ~、この先も恋人は作れないわよ?女はね、自信たっぷりの男に惚れるの。守って欲しいのが女だからね。竜ちゃん優しすぎるんだよ。」
「・・だけどさ・・」
僕は、何て言ったらいいのかまったく分からなかったのです。
「あたしじゃ、嫌?」
僕はものすごい勢いで首を横に振りました。
でも・・、薫と弥生は実は付き合ってんじゃないの?、とも思ってましたから・・。混乱していたのも事実です。
「じゃあ、あたしをレイプするつもりで強引に誘ってみてよ」
弥生は僕の手を引っ張りホテルに向かいました。
・・どっちがレイプでしょうか・・。