「竜ちゃんへ

新しい生活が始まりました。
竜ちゃんは幸せに
過ごしていますか?

私は幸せだけど
幸せじゃない。

何か足りない。

こんな事を言ったら
薫くんに悪いけど、

私の中で
竜ちゃんの存在が
大きく
大きくなってゆきます。

仲良し3人組でいた頃。

私、やっぱり竜ちゃんが
好きだったんだと思う。

私に勇気が無くて
竜ちゃんの事を
待てなかった。

竜ちゃんは
私を思ってくれてる?

今は
それさえも聞けないけど。

私は
毎日
竜ちゃんを思わない日は
ないよ。

だからって
どうする事も
私には出来ないけど。

竜ちゃんが
幸せに…

雛ちゃんと
幸せに過ごしていると
思うことだけで
胸がいっぱいになるよ。

どうして私じゃないのかと
胸が張り裂けそうになります。

もし
神様が居るなら
私の願いは一つだけ。
あの頃に…。

三人で居た頃に
戻してほしい。

そして
私に勇気をください。

私はちっとも考えなかったから・・・
薫くんの言う「幸せ」を私は信じてしまったから。

でも
もう後戻りは出来ないんだね。

私が
竜ちゃんを
幸せにしたかった。

でも、やっぱり、これは私だけのわがままだから。

竜ちゃんは
幸せに過ごしてるよね。

私のことなんか
忘れちゃってるよね。

ただの
友達だもんね。

竜ちゃん…

竜ちゃんが
幸せなら
私はそれでいい。

きっと幸せに
過ごしてるよね。

たぶん、
これが私達の
幸せの道なのかも
しれない。

離れていてもね、私の心は竜ちゃんを想い続けてるよ。

いつか
この手紙が届く時が来たら。

私は薫くんを裏切った
犯罪者になるかもしれない。
女の欲張りは
尽きる事がないんだね。

忘れた方がいいのかな。
竜ちゃん。

生きてる心地がしないよ。

・・・弥生。」