(弥生さんからの1枚目の手紙)

「竜ちゃんへ

仲良く三人で遊んでいた日々が終わろうとしています。

私がこの手紙を書こうと思ったのは、
竜ちゃんに言い残した事が
沢山あるからです。

私、薫くんのお嫁さんに
なるんだね。

本当はよくわからないの。
何がわからないのか
自分でも
よくわからないの。

ただ、竜ちゃんの事を
好きだと思う気持ちが
毎日毎日
募るような気がしています。

竜ちゃんは何も言わないから
きっと
祝福してくれるに違いない。今はそう思う様にしてるだけなの。

誰のお嫁さんになっても、
私が竜ちゃんを
一番近くに感じているのは
竜ちゃんには伝わらないのかな。

もう少しだけ
竜ちゃんの事を
考えても
バチは当たらないよね?

竜ちゃんが
心優しい人なのは
たぶん私が一番
わかってるよ。

この世で一番。

お嫁さんになったら
私は薫くんの
所有物になっちゃうのかも
しれない。