だからキスして。

──嘘でしょ…?

こんなの夢見てるんだ。こんな都合のいい話し…あるはずない。

あたしは信じられずに、先生の顔を見ているだけだった。

「もうオレの事は好きじゃない…かな」

「好き…でも…こんなに嬉しい事ってある?信じられない…夢見てるみたい…」

「夢じゃないよ。もうこんな仕事も終わりだ」

先生はあたしをギュッと抱きしめた。
あたしも先生を確認するように抱きしめた。

この世は辛い事ばかりだと思っていた。
でも違う。苦しい事があるから…こんなに幸せだと思える瞬間があるんだ。

「先生…大好き」

「じゃあキスしようか。一回目」

「お金は?」

「ローンでいいよね?一生かけて払います」

「…承認おりました」

少し微笑みながら
唇を触れ合う。
そして長いキス。


あたし達はココで
一生忘れられないキスをした…







『だからキスして。』

   **End****