料理を2・3品頼み、ゆっくり飲んでいた。たったの1週間が、1年分くらいに感じられるくらい、たくさんのことがあり、内容は濃かった。

「そういえば、今週末の予定は?」

お店に入って1時間ほどたったところか、ビールも数本あけたところで、泉が聞いてきた。

「あ・・・そういえば、土曜日の夜は予定が」

「予定?」

聞かれて、少しためらった。が、きちんと本当のことを言っておかないと。そう思った。

「うん、高松さんに、ご飯に誘われてる」

泉の手が止まった。

「高松さん?」

「うん。その、この間、高松さんがテレビでいろいろと言ってくれたおかげで、犯人が自首してきてくれたし。そのお礼も兼ねて」

そっか、と、泉はつぶやいた。

「・・・だめかな?」

「いや、そんなことは・・・・・」

そう言うと、黙ってしまった。
やっぱりまずかっただろうか、と思うと、つい、自分も黙ってしまった。

「あの、わかってるんやけど、もう一回聞いてかまん?」

「なに?」

「高松さんのことは、友達、やんな?」

「うん、高松さんは友達。私の大事な彼氏は、泉君」

そう言うと、ほっとした表情で泉は顔を見つめてきた。
ちょうど、ビールがなくなったところで、お愛想をしてお店を出た。