裏の抜け道は、案外あっさりと見つかった。
2階の端から、手すりを越えると、外に荷物が積んであり、そこから降りられるようになっていた。

ただ、今は、マスコミがかなり大勢いる。
なので、そのマスコミをひきつけるためにも、私が、変装したこの状態で、マンションの正面から出て行き、注意をひきつけ、その間に、泉は裏から出て行くということになった。マンションから少し離れたところで、落ち合い、一緒に泉の家に行く、という流れだ。


「ほんとに大丈夫かな?」

「多分、大丈夫やろ。さすがに、そんな近くにきたりとかはせんと思うし、顔は映さんやろう。なんせ、高校生って、一般的には未成年ですから」

うんうん、と頷くと、泉がそうやな、とつぶやいた。

「なんか、こんな格好の奈緒と一緒に追ったら、おじさん、いけないことしてる気分になるわ」

「・・・変態」

「あれ。知らんかった?」

「・・・あほ」

とにかく、荷物をまとめた。
2・3日分くらいの着替えをかばんに詰めた。できるだけ、高校生が、持っていてもおかしくないようなかばんを選ぶ。

「違和感ない?」

「ん、大丈夫と思う」

「それじゃ、行きますか!」



泉は階段で2階まで降りていった。
私は、戸締りをしっかりして、泉が2階に降りて、場所まで到着したのを確認して、エレベーターに乗り込んだ。