携帯が、ポケットの中でぶるぶると震えた。恐る恐る取り出すと1件のメールが届いていた。メールの送り主は、高松だった。
【気にせんでいいよ。俺は、他の誰より、奈緒ちゃんが大事やから。こっちこそごめんな。変なごたごたに巻き込んで。それより、今なにしてんの?】
高松の優しい気遣いに、また、涙がこぼれた。
震える手で、メールを打ち返す。
【公園で、散歩してます^^】
ここでまた、高松を頼ってはいけない。そう思って、なんでもない風に返信した。
携帯を横に置いた。もう、今は何も考えられない。どうしようもないくらい切なくて。辛くて。ただただぼうっと、空を見上げていた。
何度か隣で携帯がぶるぶる震えていた気がした。
でも、それもどうでもよかった。
今の自分の気持ちとは裏腹に、空には雲がひとつもなく、星がとてもきれいだった。
手を伸ばしてみる。
つかめそうな勢いだ。
「やっぱ、遠いなぁ」
ぼそっとつぶやくと、急に目の前に人の顔が現れた。
「うひゃぁ!」
変な叫び声が出てしまった。
心臓が飛び跳ねる。
あわてて逃げようとして、ベンチから落ちた。
「いってー・・・」
「大丈夫か?」
高松がいた。なんでこんなところにいるのかと不思議に思った。
手をすっと差し伸べてきた。
その手をとって、立ち上がった。服についた土を払う。
「だ、大丈夫です。でも、なんでこんなとこに?」
首をかしげると、高松は真剣な顔で、こっちを見てきた。
「・・・また、泣いてたんか」
はっ、として、目をこすった。
「図星かい」
悲しそうな顔をする高松。
「なぁ、何で泣いてるのか、今度こそ、話を聞かせてくれんか?」
そういって、顔を覗き込んできた。
もう、これ以上、隠し事はできない。
そんな気がした。
【気にせんでいいよ。俺は、他の誰より、奈緒ちゃんが大事やから。こっちこそごめんな。変なごたごたに巻き込んで。それより、今なにしてんの?】
高松の優しい気遣いに、また、涙がこぼれた。
震える手で、メールを打ち返す。
【公園で、散歩してます^^】
ここでまた、高松を頼ってはいけない。そう思って、なんでもない風に返信した。
携帯を横に置いた。もう、今は何も考えられない。どうしようもないくらい切なくて。辛くて。ただただぼうっと、空を見上げていた。
何度か隣で携帯がぶるぶる震えていた気がした。
でも、それもどうでもよかった。
今の自分の気持ちとは裏腹に、空には雲がひとつもなく、星がとてもきれいだった。
手を伸ばしてみる。
つかめそうな勢いだ。
「やっぱ、遠いなぁ」
ぼそっとつぶやくと、急に目の前に人の顔が現れた。
「うひゃぁ!」
変な叫び声が出てしまった。
心臓が飛び跳ねる。
あわてて逃げようとして、ベンチから落ちた。
「いってー・・・」
「大丈夫か?」
高松がいた。なんでこんなところにいるのかと不思議に思った。
手をすっと差し伸べてきた。
その手をとって、立ち上がった。服についた土を払う。
「だ、大丈夫です。でも、なんでこんなとこに?」
首をかしげると、高松は真剣な顔で、こっちを見てきた。
「・・・また、泣いてたんか」
はっ、として、目をこすった。
「図星かい」
悲しそうな顔をする高松。
「なぁ、何で泣いてるのか、今度こそ、話を聞かせてくれんか?」
そういって、顔を覗き込んできた。
もう、これ以上、隠し事はできない。
そんな気がした。


