いや、透明感など微塵もない。

血?

「嫌~っ!!」

烈花はグラスから手を離した。

カシャン。

グラスが割れる音がした。

あ~

という、声がそこらじゅうから漏れる。

「これは、お行儀の悪いお嬢さんだ。結婚の儀式ができなくなってしまった。すまない、みんな」

彼は周りの者に声をかけると、ぱちりと指を鳴らす。