突然のことで私は驚き、あたりをきょろきょろ見る。 「な、ちょっと…!」 私がそう言うと、篠宮さんは苛立ったような表情で私に詰め寄り私の肩を抱いて、近くの小部屋に入っていく。 「親父さんいつ退院したんだよ?昨日病院行ったらいなかったぞ」 ドアを閉めた瞬間そう言われ、私は口ごもる。 そんな私を見た篠宮さんは大きくため息をついた。 「…何で言ってくれなかった?」