孤独な花と孤高の王子






「―――――真琴」








囁く声と同時に、篠宮さんは私の唇を塞ぐ。


なにをされているのかはっきりしない私の髪に指を絡ませ、逃げられないよう強く抱きしめてくる。



「………ッ、真琴…」


一瞬唇を離した彼はそうつぶやくと、いっそう激しく私を求めてきた。


―――え!?


その瞬間なにをされているかようやく理解できた私は、身をよじって唇を離した。