びっくりして身動きがとれない笹倉は、目を丸くして俺を見上げる。 一瞬で頬を赤らるその様子に、俺まで顔が熱くなってくる。 「…そんな顔で見てんなよ」 そう囁いた俺は手で彼女の目を覆った。 「ちょっと、篠宮さん!?」 「彼氏の言うことはちゃんと聞けよ。…おまえが倒れたら親父さんが悲しむだろう?少し寝てろ」 そう言うと返す言葉が出てこなかった笹倉は、大人しく俺に身体を預けだした。