そのメールの翌日、俺は車に笹倉を乗せて病院に向かった。 車内は相変わらず静かで、俺は思わず隣に座る笹倉を見た。 「…夕べ、寝てないのか?」 「いえ………」 そう返す声に力はなく、明らかに疲れているような様子だった。 「―――病院までまだ距離あるから寝てろ!」 俺は思わず彼女の肩に腕を回す。 そのまま俺の方に引き寄せると、バランスを崩した彼女の上半身が俺の膝に乗った。