「…やっぱりなかったことにしてください。恋人のフリだなんて、…やっぱりよくないですから」 思い詰めた表情でそう口を開く彼女。 予想通りのことを言ってきた彼女に、俺は畳みかけるように反論した。 「うるさいなぁ、俺がいいっつってんのに。…それとも、俺じゃ不満?」 そう言うと彼女は首を横に大きく振る。 「そんな!…ただ、私とこんなことしていたら、篠宮さんにご迷惑をおかけしてしまうんじゃないかと思って………」 笹倉はそれきり黙ってしまい、また下を向いて俺を見ようとしない。