「―――俺のそばから消えろ!」 高校三年の夏。 俺は、周りにまとわりつく女たちにそう叫んでいた。 ………それから、俺は誰も抱かなくなった。 表面上、社交的に振る舞うことは得意だ。 だからそうしていたけど、俺はもう誰にも興味がわかなくなった。 誰も俺に近づかせない。 どうせ誰も、俺自身を求めてはいないんだから。 周りが欲しいのは“篠宮”の地位や金、…そして俺の外見だけなんだから。