「ファイトファイトー!!」
テニス部の応援が聞こえてくる。
暑い日差しの下、私は走った。
体操服に着替え、アップも済ませ、
200メートルを、走った。
「村田、お前またタイム上がったな」
「…本当ですか!!」
村田奈緒。私の名前。
中2という、面倒くさい時期だ。
熱中症になって倒れる人も
数々居た。
先生から貰う、言葉が嬉しくて
何度も何度も走る事に挑戦する。
暑くて倒れそうになっても
嬉しい言葉が聞きたくて。
別に先生が好きって訳じゃなくて
褒めてくれる先生の言葉が
何だか私を認めてくれてるような気がして
"もっと頑張ろう"って思う。