体育館では全校生徒が集まり始業式と新任式が行われた。


新任式では一際女子の歓声が潤がいる保健室まで聞こえてきていた。


誰が自己紹介されているのか潤にはすぐに分かった。あの屋上で出会った変な奴だと。


潤は思い返していた。


安堂先生以外に感情を見せた事がなかったがあの変な奴だけには、感情を出していたのだ。きっと自分がどうかしてたと無理やり納得させた。


体育館では竜也が挨拶していた。
「初めまして。


教育実習生でお世話になります、平岡竜也と申します。


３ヶ月という短い期間ですが楽しく皆さんと先生になるために色々学んでいけたらいいと思っています。


どうぞよろしくお願いします」


一礼して座っていた場所に戻っていった。


竜也は話している時に潤がいると思い探したが見当たらなかった。式が終わり竜也は屋上に向かったが、潤はいなかった。帰ったのかとつまらなそうな顔をして職員しつに戻ろうとして保健室が目に入った。


隙間から覗いてみると保健室の先生と誰か生徒が楽しそうに話しているのが聞こえた。聞き耳をたててみると…