十字架に愛を




何かを案じているように、琉は私にそう言った。



吸血鬼…。


それは私たち人間と同じようで、違うもの。


琉もそうだし、


三谷さんや、武藤先生…。


いったい彼らは、何なんだろう?



あっ、私は藤堂くんの言葉を思い出す。


『俺の友達がね、琉くんが吸血鬼じゃないかって。』