十字架に愛を




「じゃあ俺が貰うから。」


藤堂くんはそう言って私と琉の手を離す。


そして私の腕を掴んで走り出した。



「やったね。ゆっくり話したかっ、た…。」


藤堂くんは私を振り返って言葉を止めた。


「…嫌、だった?」


私は首を振る。


私は泣き出していた。


琉が、怖い。



吸血鬼は、怖い…。