十字架に愛を




私の体調が整ってから、二人で武藤先生に呼ばれた。


「まぁ何はともあれおめでとうございます。死ななくてよかったですね、お二人とも。」


先生は淡々とそう語った。


「はぁ…。」


私と琉は何も言えずにただ先生をぽかんと見つめる。


「あなたたちのおかげで、血製についての義務が緩和されそうです。」