「ありがとうございます!」 私は一目散にその方向へと駆け出した。 「…武藤さん、琉ちゃん大丈夫なの?」 准斗の目は心配そうに珠妃が駆けて行った先を見つめる。 「…もう二週間血を与えてませんからね。彼女の血を前にしたら暴走するでしょう。」