君の花嫁



そう言われて、思いっ切り突き飛ばされ、私はバランスを崩し派手に転んでしまった。

イタタタッ。

膝がジンワリと痛む。
見ると血が滲んでいた。擦りむいたようだ。
さすがにこれには頭にきた。

ってか、もう怒った!
私はすくっと立ち上がり、女の子達を睨み付けた。


「あのねぇ!雨宮伊織がみんなのものかどうかなんて知らないよ!私には関係ないことなんだからっ!」


私の突然の怒りに女の子たちは一瞬怯む。
しかし私の怒りはおさまらなかった。


「こっちにも事情があるんだから仕方ないでしょう!文句なら雨宮家に言ってよね!こうなったのも全部雨宮のせいなんだから!」
「なっ……」


女の子達は私を舐めてかかっていたのか、さすがに反撃されるとは思ってもいなかったようで明らかに動揺している。