"俺の好きな人さ、唯なんだよ"


思いもよらない言葉‥。


「え?わ、私?!」

「うん。この前言おうとしたのに
 先帰っちゃうからさ‥」

「ご、ごめん(汗)」

「‥‥‥」


宏樹が黙り込む。
きっと、私の返事を待ってる。


「あ、ありがとう。嬉しい。
 けど、ごめんなさい‥。」

「うん(笑)」


宏樹は苦しそうに笑った。


「返事は分かってたから。
 後は唯から聞くだけだったし‥」


宏樹は私が好きなのに
私の恋を応援してくれて、
なんか、泣けてきた。
けど、今ここで泣くわけにはいかない。


「小さい頃から好きだったんだ。
 やっと言えた(笑)
 次は唯の番だからな!」

「うん!」


宏樹は頑張ったんだ。
敵わないって知りながらも。

私も、勇気出さなきゃ。


「ありがとね」

「うん、じゃーなっ
 あ、帰るのは一緒に帰ろな」

「もちろん☆ばいばーいっ」


いつものように
大きく手を振って別れた。


‥‥


アパートの部屋に戻り
私は携帯とメアドの紙を握りしめた


『唯です。メールしたよっ
 あのね、話したい事あるんだ
 空いてる時間とかある?』


送信のボタンを押すのに
こんなに勇気がいるとは。

また、返事を待つ時間が
すごく長く感じた。

たったの1分で返事がきたのに。


『俺も話したい事ある!
 明後日の休み、遊園地行かね?』


どうやら彰吾さんも
話したい事があるみたい。


「(遊園地‥///二人きり?///)」


一人部屋で赤らむ顔。
これは‥デートになるのかな?

その後何回かやり取りして
明後日の休み、
遊園地でデートすることになった。