「(とりあえず、なぜ
名前知られてた‥‥?)」
そこが疑問で仕方がない。
「うーん?」
一人首を傾げながらトイレへ向かう。
「なんだよ(笑)」
「(この声‥)」
思っていた矢先、
あの人が廊下に立っていた。
けど、隣には可愛い‥
というより美人系な女の子。
「今日一緒に行こうよ〜」
「むーりっ」
どこからどう見ても
美男美女カップルが
会話しているように見える。
「(彼女いるんじゃん‥)」
"忘れられない子"は断る口実?
「(はっきり彼女いるって
言えばいいのに‥)」
なぜかムスッとする私。
ドカッ‥
「い、痛ぁ‥」
ドジだ、私。
動揺のしすぎで何もない所でこける。
「唯ッ‥!」
そう誰かが私を呼んで
こけた私に手を差し延べる。
「ありがとう‥ございます」
あの人?と思いきや
全く知らない男の人。
「(誰‥?)」
「大丈夫?」
「あ、はい、ありがとうございます」
「気をつけてね」
「あの‥今唯って‥なんで?」
「ん?わかんない?俺だよ」
「(俺だよ‥って?)」


