「なんていうかさ〜…」

「うん…」

「誰も勝てない…よね…」

「…うん」


正直にそう思った。


まさかあんな可愛い人だと思わなかったんだもん。


「「はぁ…」」

「何溜息ついてんだ?売上を伸ばせ売上を!」

「高先…」


ハッと振り向くと柚乃さんがいない。


…探しにいったんだ。


当たり前だよね?


「高先、スーツ似合うね…」

「俺に似合わねぇモンなんてねぇんだよ♪」


教師に見えない…。


「あれが悠斗の彼女だよね?」

「あぁ……大丈夫かお前…」

「綺麗な人だよね〜」

「あいつは昔っからだよ…ミスコンで優勝するくらいだからな〜」


少し切なそうな顔をする高先…。


「先生と同級生…なの?!」

「そ。おまえらの4つ上。」


見えない…。


同級生にいてもおかしくないでしょ。


それからいっぱい『柚乃さん』の話を聞いた。


聞けば聞くほどいい人なんだよね…。