どれだけ悪さしても怒らないで、優しかったばあちゃんと
無口でクールだけどちゃんと愛情を注いでくれたじいちゃんに育てられた。
すげぇ好きだったから死んだ時はどうしようかと思ったんだっけ…。
じいちゃんが死んですぐにばあちゃんも…。
中学生だった俺にはきつかったな。
でも仲良くふたりでやってんだと思ったら、不思議と辛くなかった。
母ちゃんと親父は日本に戻ろうとしたみたいだけど、ふたりとも仕事がいい感じだったみたいで…
中学生ながらに“ひとりが良い”って嘘もつけた。
「じゃあそっからひとり?」
「そ。まあ寂しくなかったって言えば嘘になるかもな〜」
「なんか…お前ってすげぇな…」
いやいや。
別に全然普通だと思うぞ?
むしろ当たり前じゃね?

