「真緒ってさ、好きな人いないの?」 だからなのか、唐突に聞いてみた。 思えばそんな話題 今まで出なかったし やっぱり気になるから。 「ん~。いない」 Tシャツを脱ぎながら 静かに答えた。 「そっ…かぁ」 真緒に背を向けて着替えるも なんだか、背中がピリピリする。 もしかして…聞いちゃいけなかったかも。 そう思っても、もう遅い。 沈黙が続いて 空気が重い。