「君達、ちょっといいか」



声を掛けられ振り向けば年輩のいかにも刑事という感じの男がいた。




「また君か。」




苦々しく言ったこの刑事



「知り合いですか?」




白馬が聞いてきたのでとりあえず紹介をしておこう。




「所轄の刑事だ。名前は魚沼 秋刀(ウオヌマ シュウト)。」



魚沼 秋刀

ガタいのいい中年だ。




頭が堅く、私のような高校生が事件に首を突っ込み探偵の真似事をするのを快く思っていない。




「魚沼……あぁ、さんま。」




魚沼に警察手帳を見せられた白馬がポソリと言った。




「………は?」




いきなり何の事か分からず白馬に言う。




「いやほら、魚沼秋刀を並び替えたら秋刀魚になるじゃないですか。ねっ、さんまさん。」




ニコニコといい笑顔で言う白馬に思わず私は吹いてしまったが、魚沼もといさんまはお気に召さなかったようだ。




「人権侵害だぞ君!!」


「やだなーちょっとしたお茶目なあだ名じゃないですかぁー。あ、もしかして言われた事あるとか?」



「……!」




どうやら図星だったようだ。




私はもう肩を震わせて黙っていたがここらで本題に入るべきだと思い咳払いをした。




「っとりあえず、被害者女性について何かわかったんですか?」