いくら根本的なところが似ているからといって馴れ合う気はさらさらない。




「逢坂さん、あの女性だけど」



「あぁ、警察を呼んだ方がいいな。」




既に絶命している女性を見やり、そう言った。




私は白馬に携帯を投げつけたまま、携帯を持って来なかったので警察に連絡したのは白馬だ。




今気づいたが、白馬の足下にあの黒猫がいた。どうやら連れてきたらしい。




しばらく経ってから何台かのパトカーが来て、たちまちそこは警察の仕事場になった。




警察が来る前に聞いたのだが、白馬は一度あのペンキがべったりの場所まで行ったらしい




そこに私が居なかった事に焦ったが白馬も一緒にいた黒猫の事を思い出し、ここに来たらしい。




ちなみにここまでの道案内はこの黒猫らしい。




信じがたい話だがまだこの辺の地形を知らない白馬がここに来れたのだから間違いはなさそうだ。



ペンキが付いた泥だらけだった黒猫




もしかしたら私達より先にこの死体を見つけていたのか。




なるほど、この黒猫もなかなかの曲者かもしれん。