紳士と淑女の推理紀行






「そうかわかった返してこい。」



「わー‥何一つわかってない。」




まぁ見た所、毛並みなどの状態では土まみれだから野良っぽいな。




「…ん?」



「どうかしました?」



「ここら辺はコンクリートでできた道だろ。土まみれだなんて随分遠い方から……」




ああ、いや。
少し行けば山に入る脇道があったな。
そこから来たのか?




「飼うのか?」




猫の喉を撫でるとゴロゴロと鳴らす。
どうやら人慣れしているようだな。




「拾ったからには♪
ところでそのペンキがどうかしました?」



「ん…いや、いたずらかと思っただけだよ。」




本当にそれくらいしか思っていない。