HRが終わり、休み時間
注目の的は勿論あの男だ。私の席の後ろのあの男だ。
「白馬君っ!」
と、女子たちの黄色い声援と男子たちの
「…イケメンって何でイケてるメンズって言うんだろうな……」
諦めの言葉が出ている。
ぶっちゃけて言えば五月蝿いんだコレが。
しかも背中に突き刺さるのは視線
前からは蘭子が白馬を凝視してる。
そろり、と後ろを見ればバチリ、と合う視線
ニコ、とうっさんくさい笑顔を浮かべる白馬惟牒
「‥何か?」
嫌な予感しかしないが一応聞いてみる。
「いえ、何もありませんよ?」
嘘を吐くなよ。
「あからさまな嘘はやめろ。私に何か用ならはっきり言ってくれればいい。」
そう言えば、待ってましたと言わんばかりの顔
あぁもう嫌だ。
「今日一緒に帰りましょ…」
「断る。」


