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‥あ、ヤバい。
トリップしてた。
「紅葉ちゃん?大丈夫ですの?本当に??」
「あぁ‥、大丈夫だ気にしないでくれ。」
「本当ですの!?」
顔に手をやって俯く。駄目だあの男、思い出すだけで胸焼けがするとは末恐ろしい奴め。
まぁ、予鈴もなった所だし奴の事は忘れてHRに集中しよう。HRに集中した事なんかないがな。
心配する蘭子に大丈夫だと言い直し、それぞれ席に戻る。
「よーしお前ら席に着けー」
担任が教室に入ってくる。
それでもまだ心配そうにこっちを見る蘭子に浅いため息をついて微笑む。
「えー突然だがお前らにご報告がある。先生結婚する。アーンド」
心配のしすぎだ。まったく私は一人でも悩みは解決できるぞ。
「今日は転入生がいるーカモン!」
ガラ、と教室のドアを開けて最初に見えたのは色素の薄い茶色の髪
その髪につい最近見た気がするのは気のせいじゃない。
「初めまして、皆さん。」
サラリと揺れる前髪から覗いた顔
「今日から転入してきた、」
それは嫉妬してしまうくらいの美貌を兼ね備えた男
「白馬 惟牒です。」
そして私とこれから関係がありそうな男


