「紅葉ちゃん?お顔が優れませんわ。なにか悩み事でもありますの?」
翌日、学校の教室で私を気遣う蘭子がいた。
「いや、大した事ではないんだが‥」
隣家の白馬 惟牒の事は言うべきか。
蘭子はあまり白馬 惟牒に対していい印象があるわけではない。
その一方で私も蘭子を白馬 惟牒のようないけ好かない野郎に紹介していいものか、と迷っている。
実はあの後、白馬 惟牒とはこんな会話をしていた。
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『君が…白馬 惟牒か?』
『おや、ご存知でしたか。嬉しいなぁ。』
‥友人が会った事もない君を敵視している事をご存知だ。
『…知っていると言っても名前くらいだ。詳しくはわからない。』
そう言うと白馬惟牒はニッコリと笑って携帯を操作し始めた。
なんなんだコイツ。
笑った後に携帯を操作とか意味深すぎるだろうが。