よく分からなくて、頭に疑問が浮かんだ。
何を勘違いだって?
だって感謝してるんだ
訳が分からないまま両親が殺されて、私ではわからなかった犯人を捕まえてくれた。
だから、両親の仇を取って、犯人を捕まえてくれた白馬に、感謝してー‥
「逢坂さん。何を勘違いしてるの?」
勘違い?
「俺は、貴女の両親を殺したも同然の人間なんですよ?」
「なっ…それは違っ」
ほとんど反射で答えていた。
でも白馬は相変わらず振り向いて来ない。
「違わないよ。俺が誘拐なんてされなければ、貴女の両親は死なずにすんだ。」
「そんなのお前のせいじゃっ…」
「本当にそう言える?綺麗事で誤魔化そうとしているんじゃ?そう簡単に割り切れないでしょう。」
「俺ですらそうなのに。貴女が、そうなるなんて、無理だよ。」
「憎い筈だ。俺の事を。今まで言わなかった事も含めて全て」
「でもっ…お前は、犯人を捕まえてくれたじゃないか!」
「別に逢坂さんの為じゃない。」
ピシャリと言い放った白馬
「貴女どころか、あの人達の為でもない。」
「何を言って……」
「最初はね、確かにそのつもりだったよ。あの人達の為に、絶対に犯人を捕まえてやろうって」
乾いた笑みをした白馬が、話始めた。
今まで語る事はしなかった、感情を
苦しくて、つらくて、痛いくらい切ない、
白馬の悲しい気持ちー‥


