殴られた高田は既に気も失っていて、




意識もない相手にどうして、と靄のかかったような頭で考えた。




「お前………」




なんてことを、




その言葉が出なくて、代わりに魚沼が言った。




「やりすぎだぞ!」



「正当防衛、でしょー。殴られそうになったら誰だってそうするよ。」




肩をすくめて言った白馬は、いつもの白馬で




私は、目の前の白馬が白馬じゃないように思えた。