紳士と淑女の推理紀行






全員が困惑の表情を浮かべ、一人の男を見た。




その男は困惑と、戸惑いを浮かべた表情で自分を見る全員を見た。




「ね、高田さん?」




首を少し傾けて、ニッコリと笑った白馬




「…っな、何を言ってるんですか?俺が犯人?」



「そう言ってるんですがー?」




白馬の言い方はおおいに苛つくな。




「確かに、俺とよしみは付き合っていたけど!男女の深い関係だったらこの男だってそうだろ!?」



そう言って、坂口の方を指差す。




「…なっ俺……!?」




動揺する坂口




「確かに坂口さんとも深い関係にあったでしょう。しかし、坂口さんと山下よしみさんは浮気関係。お互い遊びでしょ」



「坂口さんは不特定多数の女性がいたしな」



「そうだよ!俺は違うよ!」



「かと言って、誉められる行動ではないがな」



「…っう…………」




バカな男を諫める
正しい訳ないだろが




「そう考えると、坂口さんより高田さん、貴方の方が可能性が高いんですよ」



「…っ可能性が高いというだけで……」



「貴方、浮気相手がいたそうですね」



「…っ」