「飯田さん、貴方山下よしみさんの顔、見ました?」



「え……?」




訝しげな顔をした飯田は、少し戸惑っていた。




それから、少し考えてから言った。




「…見た、といえば見た。けど、、、」



「けど?」



「…はっきりとは‥夜中で暗かったし、声掛けたらすぐ部屋に入ったし」



そう言った。




白馬と視線が絡む。




「それは、山下よしみさん本人ではなく、犯人である可能性が高いですね。」



「…!!」




ザワ…っと驚く全員




「ちょ、ちょっと!でもよしみは飯田を知ってたからすぐ中に入ったんですよね?犯人が飯沼を知ってる訳……」



「殺した人間の格好をして、呼び掛けられたら知り合いだと思うでしょ普通。」




だから顔を見られまいとすぐ部屋に入った。




「辻褄は合っていると思うが?」




私と白馬の推論に、高田は口を噤んだ。




「…では、誰がよしみになりすませて?」



「そ、そうだよ!言っとくけど俺達には無理だろ!よしみとは体格だって全然違うし!!」




高田と坂口が言う通り、この三人には無理。




だから




「共犯者が、いるんですよ。」