「両親を亡くしてからは仕事をしてきました。仕事はそれなりに楽しかったけど、世間の目もあったし、本当の友達なんていなかった私は心のどこかでいろんな事を諦めてました。」
「でもこの時代に来て私は変わった気がするの。」
「どうしてそう思うのですか?」
信長が答えた。
「それはね、見知らぬ私を看病してくれて優しく接してくれた信長くんに家康くん。オレ様だけどいつも明るくて面倒見のいい政宗くん。お兄ちゃんみたいな頼れる武田さんに、おっちょこちょいだけど優しい真田さん。他にも城下の人たちにも出会ったからだと思うんだ。」
「そうか。ならば乃亜はどう変わったと言うのだ?」
「分からない……でもね、感じるの。」
私は胸に手を当ててこう言った。
「胸の辺りが温かくて、幸せでいっぱいって感じなのが分かるの。」
「……そうですか。なら僕たちも乃亜の幸せな気持ちの一部分に入ってはいるのでしょうか?」
家康は真剣な瞳で答えた。
「もちろん!だって私が思うに三人が私を一番変えてくれた人だもの!」
私は満面の笑顔で答えた。
それを聞いた三人はフッと微笑んだ。
