「……その言葉は嘘だな。」
「えっ…!?」
政宗くんは乃亜をジッと見て答えた。
「その状況を知っていたら今のお前は平然としていられないだろうからな。」
「なっ…!」
フッ…
「鎌をかけて本当の事を知ろうとしたのだろう?」
「え…な、何のことやら~…」
「知らないならそれで良い。」
スッ…
政宗はそう言って部屋を出ていこうとした。
「ま、待って!」
ピタッ…
「何だ?」
「な、何で私には教えてくれないの?」
「……知る必要がないからだ。」
「っーー!!」
そう言って政宗くんは部屋を出て行った。
ショックだった。政宗くんに「関係ない」と言われたよう気がして凄く胸が苦しくなった。
どうしてかは分からないけど胸の辺りが苦しくて涙が出てきた。
信長くんも家康くんも、最近おかしかったのは政宗くんと同じ理由なのかな?
そう考えると乃亜は、さらに胸の辺りに何かがこみ上げてきて1人声を押し殺して泣いていた。
