「………!」
「乃亜」
「何……きゃっ!」
ギュッ
政宗は寝ぼけているのか突然乃亜の腕を引き、自分の胸に引き寄せた。
「一度だけでもこうしたかった」
「え…?」
「…抱き枕にしてはちょうどいい大きさ、抱き心地」
………は?
「最高だな♪」
「えっ、ちょっと…離してよ!」
心臓が保たない~!
「ヤダ」
ギュッ
乃亜の言葉を拒否した政宗はさらに強く抱きしめた。
「く…苦しいよ…。」
「だって乃亜が逃げようとするから悪いんじゃん」
「そんな…!」
他の2人が目を覚ましたら絶対に誤解されちゃう!
それにさっきから耳元に政宗くんの声や吐息がかかって頭がクラクラする……。
心臓だけじゃなく意識までおかしくなりそう。
多分今の私、顔が真っ赤だ。
そう思うと恥ずかしくてとっさに政宗の胸板に顔を埋めた。
