「…誰……?」
ビクッ
「うわーーっ!?」
いきなり背後から声をかけられた政宗は不覚にも肩を強ばらせて大声を出してしまった。
「あっ、ごめんなさい、驚かせるつもりはなかったのですが…。」
家康10歳
華奢で小柄な男の子は林の奥から来たらしく読書用の書物を片手にビクビクしながら政宗に謝った。
「いや…俺も少し大袈裟すぎた、悪い。」
政宗は大声を出したのが恥ずかしかったのか、照れ隠しに首の裏に手をあてた。
「そう言ってもらえて良かったです。あ、僕は徳川家康と言います。」
スッ…
家康と言う男の子はホッとした顔で優しく微笑んで手を差し出した。
「俺は伊達政宗、よろしくな」
ーーギュッ
「よろしくお願いします。」
2人は握手をして新しい友人ができたーーーと、思いきや……
