それはある夏の日差しが高い頃のことーー 「あ~、暑い……死ぬ~~……」 政宗10歳 政宗は徳川家の屋敷に父親の仕事の関係で着いてきた。 着いてこさせられたものの、やることのない政宗はただ客間でジッとしているのにも飽きて庭を散策している最中だった。 「…ん?、あれって……林?」 何やら林っぽい所を見つけた政宗は中に入ると陰が多くて涼むにはちょうど良い所を見つけた。 「こりゃいいや、しばらく涼んでるか!」 政宗はその辺にある適当な木に腰を下ろした。