『私って…最低な女かも』



だって
だって

私は…


竹本章平と滝口隼人を天秤に
かけて、比べてるだけだもん。

どっちが好きなのかって。





『ふぅー…』



ため息をついて瞼を閉じる。

今日は、髪も乾かさずに
そのまま寝てしまった。











次の日




「オッス、美希!」


『お、おはよ!』



今朝も いつも通り、
家の前で会う私たち。

竹本は相変わらずの爽やかな笑顔で挨拶をしてきた。



『(よかった…いつもの竹本で…)』



どこか気まずくて、正直ドキドキしていたが、竹本の笑顔を見たら そんな気持ちが吹き飛んだ。



でも、滝口とは少し距離を置いている私が居る。

別に無視しているわけではない

ただ、話さない。
それだけ。





雫には やっぱりシカトされたままで…



それが数日間続いた。






私の心は いまだに曖昧。



揺れて
揺れて



私の想いは揺れたまま──…。





恋って難しい。




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