「このお店は長いんですか?」
「開いて4年ってとこかな?前はこいつの親父さんに贔屓にしてもらってたんだ。って言っても京都の方だけど」
「へぇ。啓人のお父様…どんな方なのかしら」
京都の料亭って言うからには、敷居が高そうだ。
そんなお店を贔屓にするからにはそれなりの上流階級に違いない。
ちょっと興味があって何気なく聞いた。
「似てないって良く言われる。似てるのは身長だけだな」
と啓人はあまりこの会話に乗り気ではなさそう。
「そうか?声も似てるぜ?あと何気ない横顔とか。タバコ吸うときの癖なんかも、な。
あ、今は止められてるんだっけ?」
大将は笑った。
「たまに吸うよ。でも、そうかぁ?」と啓人は心外そうだ。
「その目はお父様の遺伝?」
私は前から気になってたことを聞いた。彼の目はカラーコンタクトを入れていないと知ったのはつい最近のこと。
「いんやぁ?母親の母親。つまりはばぁちゃんからの劣勢遺伝だな。俺クォーターなの」
初耳だった。
そう言えば私は彼のことあまり良く知らない。



