「~♪O holy night.
The stars are brightly shining」
季節外れのクリスマスソングを口ずさみながら、私はその月下美人を一本一本取り上げていった。
シーツに指を滑らせる。
「~♪It is the night of the dear Savior's birth
(御子イエス生まれ給う)」
「~♪A thrill of hope the weary world rejoices
For yonder breaks a new and glorious morn
(新しき朝は来たり。さかえある日は昇る)」
いざ聞け。御使い歌う
妙なる天つ御歌を―――
神よ。
もういいですか―――?
私はもう
あの人の手に甘えてもいいですか――――
みっともなく縋ってバカな女に成り下がってもいいですか―――
いいえ
今こそ
バカな女に成り下がってでも彼の手に縋ることが
何より大事なのだ。
ゆっくりと月下美人を拾い集め、全部が集まって小さな花束が出来上がったとき
ピンポーン
部屋のインタホンが鳴った。



