Addict -中毒-




国道418号線沿いを北上して恵比寿ガーデンプレイスの手前。


いつもの高層ホテルのラウンジバー。


そのカウンターの左から二番目が私の特等席。


彼の特等席は右から二番目。


いつの間にかその距離を縮めて、この下にある客室で体を重ねることまでにその仲が発展した。


バーテンのユウくんは気を利かせて何も言わずに私の前にシャンディガフを置いてくれる。


その整った眉が僅かに下がっていた。


「今日で最後なんて悲しいこと言わないでくださいね」


「どうして分かったの……?」


私はちょっと驚いて目を開いたものの、すぐに冗談っぽく笑ってにっこり笑うこともできた。


「いつもは着物なのに今日はスーツだから」


ユウくんはほんのちょっと寂しそうに笑って、入口を目配せ。








「待ち人、来たりですよ」










バーの出入り口に啓人が立っていて、こちらに向かって手を振っていた。