たくさん考えたけど、考えるだけ無駄だった。
萌羽は今日も帰ってこない。
新しい恋人のところに泊りに行く、と言っていた。
一人の部屋。明かりを付ける気力さえなくてソファで両脚を抱えて佇んでいると、気が滅入りそうになった。
何故―――こんなときに限って萌羽は居ないのだろう。
いつも傍に居てくれるて言ったのに―――
考えて、何て自分勝手な自分。
と、自己嫌悪に陥る。
その繰り返しだった。
私が―――
ここを出れば、萌羽だって恋人を連れてくることができるのだ。
私が―――
彼女の新しい一歩を邪魔しているのだ。
ふと
窓の外を眺めるといつかの日―――啓人とデートした日の夕暮が空を染め上げていた。



