「一緒には行けないわ」
頑なな私に蒼介も根負けしたのか
その後、蒼介は「やり直そう」とは言ってこなかった。
一度「NO」と言ったらその意見を滅多なことがない限り覆さない私の性格を知っているからか―――
そんなことを知るまでに―――いつの間にか長く居たのだ。私たちは……
蒼介はただ黙って口を噤んでふらりと立ち上がる。
私は慌ててキーを拾い上げ、蒼介を送ることに決めた。
大学まで送ることを―――蒼介は断らなかった。
ただ私の意見に黙って頷き、言われるままに動いている。
まるで魂が抜けたような人形のような彼を眺めて―――
これで本当に良かったのだろうか、
と考える。
私は蒼介が好き。相手も好いていてくれる。
何も問題がないじゃない。
けれど
まだ啓人ときちんと切れていない私に「やり直したい」と言うたった一言は
許されないことなのだ。
蒼介を大学まで送って―――
その後一人になってまた考えた。
蒼介のこと―――
啓人のこと――――……



