Addict -中毒-



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その後萌羽はしばらくの間私の前で泣いていたが、それでも落ち着くとベッドに潜り込み、今は私の手を握ったまま眠りに入っている。


萌羽の安心し切った寝顔には、涙の跡が残っていた。


その顔を眺めながら、私は僅かに目を伏せる。


誰かに―――


こんな風に強く求められたのは初めてだ。


蒼介は私が好きだと言ってくれたけど、


啓人は私が欲しいと言ってくれたけど、





果たして彼らは萌羽のように強く私を想っていてくれているのだろうか―――




萌羽はいつだって応援してくれていた。


蒼介と結婚するときも、彼の家族に反対されたと知ったときはまるで自分のように憤慨してくれた。


啓人にナンパされたときも、はなから反対はせずに、楽しそうに応援してくれた。



それも全部私が幸せになるために―――…



萌羽はそのとき一体どういう気持ちだったのだろう。


萌羽はいつも私の幸せを願っていてくれただろうけど、


にこにこ笑顔で励ましてくれた彼女の心の奥底で、きっと言い知れない嫉妬が渦巻いていたに違いない。


私は知らずの内に萌羽を傷つけていたのだー――