瀬野はその手紙を手に、放課後の屋上にいた。 久しぶりに訪れた屋上は何も変わらず、ただ黙って瀬野を迎え入れた。 「……あの夜もそうだったの。」 誰もいない屋上、瀬野の声は風に乗り流れていく。 「なんで止めてくれなかったの。」 屋上は、そこを吹き抜ける風は、何も答えない。 馬鹿みたいなことだと自分自身を嘲笑いながら、瀬野はいつもの場所へと足を伸ばした。